実力を発揮できないなんてゴメンだ!
みなさんは、こんな悩みを聞いたことはないでしょうか。
「勉強はしてきたはずなのに、本番になると7〜8割しか力が出せない」
「周りの様子が気になって、緊張感で本来の力を発揮できなかった」
私もこれまで、いくつかの大きな試験に挑戦してきました。現役時の大学受験、早稲田大学を退学して背水の陣で挑んだ再受験、公認会計士試験などがその象徴でしょうか。そしてそれらの経験から、同じように試験と向き合う方々の相談に乗る機会が多くあります。冒頭のような悩みは、決して珍しいものではありません。それどころか、本番で力を発揮しきれないという問題は、いつの時代も多くの人を悩ませてきた「人類不変のテーマ」と言ってもよいでしょう。
ではなぜ、これだけ準備をしてきたはずの本番で、人は実力を出し切れないのでしょうか。そして、どうすればその状態から抜け出せるのでしょうか。
結論からお伝えします。本番で実力を発揮するための鍵は、脳の認知リソースを、いかに本試験そのものだけに集中させるかにあります。緊張や不安といった内的な要因、周囲の人や音といった外的な要因。これらに当日の貴重なリソースを奪われないこと。それさえできれば、これまで積み上げてきた努力は、ちゃんと結果として現れます。
今回は、私自身が大学受験や公認会計士試験、その他各種試験を通じて学んできた「本番で力を出すための戦略」を、3つの観点から整理してお伝えしたいと思います。
本記事は会計士試験の内容に沿って書いていますが、これらは他の試験にも応用できると思いますので、会計士になる予定のない方でも安心してご覧ください!
全体像:脳のリソースを守る「3つの柱」
具体策に入る前に、まず全体像を説明します。本記事でお伝えしたい対策は、次の3つの柱に集約されます。
| 柱 | 何をするか |
|---|---|
| モノの準備 | 想定できるイレギュラーを事前に潰す |
| コンディション調整 | 食事・体・心を整えてコンディションをつくる |
| 周囲への対策 | 周囲からの妨害要因を物理的に遮断する |
これは言わば、試験当日の自分に対する「兵站(へいたん)」の整備です。どれだけ優秀な兵士(=自分の知識)を抱えていても、補給線が乱れたり、後方からの奇襲にさらされたりすれば、本来の戦闘力は発揮できません。脳という有限な資源を守るための、3層のシールドだと考えてみてください。
それでは、順番に見ていきましょう。
柱1:モノの準備
→「もし〜が起きたら」という気がかりを、事前に一つ残らず潰す
なぜ「準備」がリソースを左右するのか
試験前の準備の目的は、ただ一つです。「当日のイレギュラーに、限りなく対応できる状態をつくること」。
もちろん、すべてのトラブルを完全に防ぐことは不可能です。しかし、ここで見落とされがちな事実があります。それは、「もしこれが起きたらどうしよう」という気がかりは、実際にトラブルが起きなくても、脳のリソースを静かに奪い続けるという点です。
試験当日、脳のリソースは99.9%を本試験そのものに割きたいわけです。だからこそ、余計な「気がかり」を事前に徹底排除する必要があります。
さらに、万が一トラブルが本当に起きてしまった場合のコストは、二重にかかります。
第一に、対処のために大きな精神的リソースを奪われます。焦り、ストレス、不安。そのすべてが、解答に向かうべき集中力を削ります。第二に、物理的な行動まで発生する可能性があります。たとえば「電卓の電池が切れた」となれば、休憩時間に最寄りのコンビニまで走らなければなりません。
つまり事前準備は、当日のパフォーマンスだけでなく、「精神衛生」を守るためにこそ意味があるのです。
持ち物チェックリスト(予備も必ず用意)
→ 当日「あれがない」を完全にゼロにする
ここでは、私が実際に公認会計士の論文式試験で準備していたものをベースに紹介します。読んでくださっている方が受験する試験に合わせて、公式サイトや合格者の情報を参考にしながら、ご自身のリストを作り上げてください。
筆記用具・文房具
- 鉛筆(4本)
- シャープペンシル(4本)
- ボールペン(4本)
- 消しゴム(3個)
- シャープペンシルの替芯
- 修正テープ(2個)
- 電卓(2台)
- 電卓の予備電池(2セット)
- 時計(3個)
- 耳栓(2個)
ポイントは、「すべてに予備を持つ」という発想です。落としても壊れても、即座に代替できる状態をつくっておく。それだけで、試験中に余計な動揺を抱えずに済みます。
飲み物
- 水・麦茶・コーヒーなど、500mlを複数本
本番でどれだけ飲みたくなるかは、自分でも予想がつきません。だからこそ、多めに準備しておくのが安全です。要らなかったら飲まなければ良いだけです。
服装
服装は、会場の寒暖差に対応できるかどうかという一点で選んでください。私がおすすめしたいのは、上着で着脱調整できるスタイルです。
ロンT一枚で完結するような服装だと、会場が暑くても寒くてもどうにもなりません。一方、薄手のインナーに上着を重ねる形にしておけば、暑ければ脱ぐ、寒ければ羽織る、と柔軟に対応できます。季節によって組み合わせは変わりますが、「重ね着で温度を調整する」という発想だけは共通して使えます。
会場の下見は必要か
→ 個人的には不要。コスパ悪し
よく「前日に下見に行くべきだ」という意見を耳にします。しかし、私はこれを必須だとは考えていません。
理由はシンプルです。規模の大きな試験であれば、当日は受験生の列が自然と駅から会場まで誘導してくれます。その流れに沿って歩いていけば、迷うことはほぼありません。むしろ前日に下見に行く時間と体力こそが、貴重なリソースです。その時間を勉強か休息に充てる方が、合理的だと私は思います。
もちろん、やるに越したことはありません。極端に小規模な試験であるといったケースでは検討の余地もあります。ただ、「絶対に必要」というほどのものではない。そう覚えておいてください。
柱2:コンディション調整
→「食事・肉体・精神」の3軸で整える
柱1で外部のイレギュラーを潰したら、次は自分自身に目を向けます。コンディション管理は、次の3つの軸で考えていきます。
食事で脳のエネルギーを安定させる。体を動かして集中力をリセットする。そして、心理的な不安を計画的に潰す。
この3つを怠れば、せっかくの知識も本番で引き出せなくなってしまいます。
順番に見ていきましょう。
食事:「血糖値スパイク」を防ぐ
→ 昼食が「午後の集中力」を決める
複数科目が続く試験では、昼食が午後のパフォーマンスを直接左右します。鍵となる概念が「血糖値スパイク」です。
血糖値スパイクとは、糖質を急激に摂取したときに、血糖値が急上昇したあと、反動で急降下する現象を指します。問題はこの急降下のタイミングで、強烈な眠気や集中力の低下が襲ってくる点です。せっかくの午後の試験、本番のさなかに猛烈な睡魔と戦うことになる。これほどもったいないことはありません。
ですから、試験日の昼食ではこの2点に注意したいです。
- 極度な空腹を抑え、脳のエネルギーとなる糖質を補給する
- その一方で、血糖値スパイクを起こさない
私が実際に食べていたもの(参考までに)
- オートミール、サツマイモ(いずれもGI値が低く、血糖値が上がりにくい)
- ブルーベリー、ナッツ(小腹が空いたとき用)
避けた方がいいもの
- 菓子パン:食物繊維が少なく、血糖値スパイクが起きやすい代表格。午後に強烈な眠気を招くリスクがあります
食材は事前調達がおすすめ
当日コンビニで済ませようとすると、どうしても選択肢が限られます。前日のうちに、スーパーでGI値の低い食材をまとめて買っておくのがベストです。
なお、私は栄養学の専門家ではありません。詳細はご自身でも確認していただきたいのですが、「昼食=午後のパフォーマンスを決める変数」だという視点だけは、ぜひ持ち帰ってください。
肉体的コンディション:休憩中こそ「動く」
→ 意識して動くことで、集中力をリセットする
試験中は、何時間も座りっぱなしになります。これは想像以上に体に負担を与えます。だからこそ、休憩中は意識して「立つ・歩く」を心がけてください。
可能であれば、外に出て新鮮な空気を吸うのがおすすめです。深呼吸で脳に酸素を送り込む。これだけで、集中力のリセットに大きく寄与します。
「休憩時間はノートを見直す時間」と考えがちですが、その発想は一度脇に置いてみてください。個人的な経験からは、脳というハードウェアそのものを冷却することの方が、はるかにリターンが大きいと思います。
精神的コンディション:If-Then Planningで不安を潰す
→ 直前の論点確認はやめ、「次の試験の立ち回り」だけを頭に入れる
ここからは、精神面のメンテナンスに入ります。これが意外と、多くの受験生が見落としているポイントです。
よくある失敗パターン
前の試験が終わると、どうしてもその出来が気になってしまいます。そして次の科目の論点チェックに手を伸ばし、「あれ、これ覚えていない」と気づいて、不安がさらに増幅していく。こうした行動はあるあるかと思いますが、個人的には避けるべきものであると考えます。
なぜ直前の論点確認はやめるべきか
そもそも、直前に見た論点が本番で出る確率は、決して高くありません。にもかかわらず、脳はその情報を確実に受け取ってしまうので、確実に認知リソースを消費しています。さらに、覚えていない箇所を見つけてしまうと、余計に不安が増幅するリスクまである。投資対効果が、あまりにも悪いのです。
「直前に見た論点が出た」は生存者バイアス
ネット上では、「直前まで詰め込んで、最後まで頑張るべきだ」という声もよく見かけます。しかしこれには、生存者バイアスが強く入っている可能性が高いと私は考えています。
イメージで言えば、こうです。100人が同じように直前まで論点を詰め込む。たまたまそのうち2〜3人だけが、見た論点と本番の出題が一致する。そしてその2〜3人だけが、ネットで「直前の詰め込みが効いた!」と発信する。残り97〜98人の「特に意味はなかった」という静かな声は、ネットの海にはほとんど残らない。
これは認知バイアスの典型例です。極端な成功体験ほど目立つのが、ネットという媒体の性質です。ちなみに私自身も、簡単なまとめノートを直前まで見ていたことがありましたが、そこに書いてあった論点が本番で出題されたことは、一度もありませんでした。
直前にやるなら「まとめノートの反復」に限定する
ただし、「すでに頭に入っているものを再確認する程度」の、まとめノートの反復であれば許容範囲です。普段から使い慣れたノートは、新しい情報が目に入りにくく、不安を増幅させるリスクが低いからです。一方、新しい論点や見たことのない問題集を開くのは、本番直前にやるべきことではありません。
ではどうするか:If-Thenプランニングのすすめ
代わりにおすすめしたいのが、「If-Then Planning(実装意図)」と呼ばれる心理学的なテクニックです。
これは、「もし〇〇が起きたら、△△をする」という形で、行動をあらかじめ決めておく方法です。心理学者のピーター・ゴルヴィツァーの研究により、目標達成率を有意に高めることが実証されています。
私が休憩中にやっていたのは、次のような行動でした。
目を閉じて、次の試験の立ち回りをシミュレーションします。「問題全体をざっくり見渡す→難易度を判定する→どこから手をつけるかを決める」という流れを、頭の中で何度もなぞるのです。目を閉じることで外部からの情報を遮断でき、脳を休めることにもつながります。
「出る確率の低い論点を覚える」のではなく、「確実に使う試験の『型』を反芻する」。この発想の転換だけで、試験への向き合い方は大きく変わるはずです。
なお、私が会計士試験で実際に使用していた本番のシミュレーションについては、こちらの記事を参照ください。
柱3:周囲への対策
→ 試験会場に潜む「外部の妨害要因」を、事前に想定して遮断する
「隣の人の電卓がうるさくて集中できなかった」「休憩中に答え合わせの声が聞こえてしまって、急に不安になった」——試験会場で、こんな経験をしたことはないでしょうか。
なぜ「周りの対策」が必要か
試験会場には、自分の意思とは無関係に、脳のリソースを奪う要因が無数に潜んでいます。そしてやっかいなことに、こうした外部刺激は「どうしても気になってしまう」という性質を持っています。
だからこそ、戦略の発想を変える必要があります。「気にしないようにする」のではなく、「物理的に届かないようにする」。これが鉄則です。
なお、妨害パターンは試験の特性によって大きく異なります。ここでは私の実体験ベースで紹介しますが、ご自身が受ける試験の特性に合わせて、AIなどもうまく使いながら「どんな妨害リスクがあるか」を事前に洗い出してみてください。洗い出した対策アイテムは、忘れずに柱1の持ち物チェックリストにも追加しておきましょう。
匂い対策
→「気にしない」は無理。物理的に上書きする
勉強に打ち込んでいる界隈には、身なりに無頓着になりがちな「あるある」があります。これ自体は誰かを責める話ではありません。しかし問題は、その結果として、試験会場で強烈な匂いに遭遇するケースがあるという点です。ここでは具体的なケースをご紹介することは控えますが、私は匂いでひどく後悔した経験がありまして、このセクションを設けました。
外見であれば、見なければよいだけです。しかし匂いは違います。人間の意思とは無関係に、嗅覚に届いてしまう。これが厄介な点です。
対策
- マスクを準備する
- マスクに、自分の好きなアロマエキスを少量塗布しておく
これにより、自分の周囲の空気を「強制的に好きな匂い」で上書きすることが可能になります。ちなみに私は、集中力向上の効果が見られるシトラス系の匂いを準備していました。
ただし注意点が一つあります。試験直前に塗布すると、匂いが強くなりすぎる場合がある点です。あらかじめ塗布しておくのがおすすめです。また、試験本番にだけアロマを使用すると、違和感を感じてかえって集中できない可能性もあります。この対策を検討するのではあれば、普段からそうした香りを使って勉強するのをおすすめします。
騒音対策(電卓・その他)
→ 耳栓で遮断する。それでも無理なら、躊躇せず試験官と本人に伝える
会計士試験では電卓を使うため、大きな音で叩く受験生が一定数います。イメージとしては、PCのエンターキーをわざと強く叩くような感じです。さらに机を共有している場合、書く動作のたびに机そのものが揺れる、というトラブルも起こりえます。
音や振動は、自分の意思では遮断できません。放置すれば、集中力が確実に削がれていきます。
ここで、私自身の失敗と学びを共有させてください。
【エピソード①:1回目の試験での失敗】
公認会計士の短答式試験を初めて受けたときのことです。隣の受験生の電卓の音が、開始前からずっと気になっていました。試験が始まる前から電卓の表面をなぞって音を出し続けていて、すでに嫌な予感はしていたのです。
しかも机を共有していたため、相手が書くたびに机が揺れる。明らかに集中を妨げられている状態でした。
それでも当時の私は、「慣れるだろう」「自分が我慢すればいい話だ」と思って、試験官への申告を躊躇してしまいました。結果はどうだったか。最後まで気になり続け、集中力を乱したまま試験を終えることになりました。
「あのとき、すぐに申告すべきだった」。これは、いまでも残っている悔しさの一つです。ちなみにこの騒音が原因で落ちた、とは一切思っていません。要素として部分的には原因があるかとは思いますが、単に自身の実力不足が最大の要因です。そこは誤解なきようお願いいたします。
【エピソード②:論文式試験での修正】
論文式試験でも、似たような状況に遭遇しました。後ろの席の受験生が、かなり大きな電卓音を立てていたのです。
しかし今度は、1回目の反省がありました。「同じ後悔は絶対にしない」。そう決めていました。
まず、試験官に申告しました。そのうえで、本人に対しても直接お願いしました。「大変申し訳ないのですが、電卓の音を少し小さくしていただけませんか」と、平身低頭、ほとんど懇願する形で。
そうした姿勢が奏功したのか、相手は快く応じてくれました。それ以降は、まったく気にならなくなりました。
1年に1回しかないチャンスです。「言えばよかった」という後悔だけは、絶対にしたくなかった。あの瞬間に勇気を出せた自分のことは、いまでも少しだけ誇りに思っています。
対策まとめ
- 使用可能であれば、耳栓を必ず使用する(柱1の持ち物リストに入れておく)
- それでも気になる場合は、まず試験官を経由して注意を依頼する。試験運営側から警告される形になるため、相手も継続しにくくなります。
- それでも続く場合は、直接本人に丁寧にお願いするのも有効です。
- 躊躇は禁物。「言えばよかった」という後悔が、もっとも避けるべき結末です
受験生の「しゃべり」対策
→ 休憩中の答え合わせは聞かない。イヤホンで物理的にシャットアウトする
休憩中、前の試験の答え合わせを大声でしゃべる受験生がいます。本人たちに悪気はないのでしょう。しかし、耳に入った瞬間に、こちらのコンディションは確実に揺らぎます。
「自分が間違っている」と気づいた瞬間、プレッシャー・後悔・不安が一気に増幅する。これも、脳の認知リソースが「次の試験以外」に割かれてしまう典型的なパターンです。
対策
- 休憩中はイヤホンをして、音楽や環境音を聴く
- 自然に耳に入ってしまう情報を、強制的にシャットアウトする
ここでもまた、「気にしないようにする」ではなく「物理的に届かないようにする」が鉄則です。
「周りが全員頭よさそうに見える」問題
→ 見なければ気にならない。眼鏡を外して「自分だけの試験場」をつくる
これはほとんどの人が経験する、不思議な現象です。試験当日になると、なぜか周りの全員が、自分よりも頭がよさそうに見えてきます。心理学でいうところの「上方比較バイアス」に近い現象でしょう。
見たことのないテキストを読んでいる人を見ると、「自分の知らない、有用な情報があるんじゃないか」と思ってしまう。これもまた、コンディションを崩す典型パターンです。
対策
- 周りの人の顔や教材は、絶対に見ない。目を合わせない
- コンタクトレンズではなく眼鏡で試験に臨む
なぜ眼鏡かというと、休憩中に「外す」という選択肢が生まれるからです。視界がぼやければ、強制的に周囲が見えなくなります。まるで自分一人だけが、ぽつんと試験場に存在しているような感覚が得られます。これが、想像以上に心を落ち着かせてくれるのです。
おまけ:会場選び——「人の少なさ」だって立派な選定基準
→ 選べるなら、迷わず地方の小規模会場を選ぶ
ここまで紹介してきた妨害リスクは、ある一点で共通しています。それは、「受験生が多いほど、遭遇確率が上がる」という点です。
会場を選べる試験であれば、人が少ない地方会場を選ぶ。これは、すべての妨害対策の「前提」になりうる重要なテクニックです。
私自身、1回目は関西の大規模会場(関西学院大学とか?)で受験しました。受験生が非常に多く、結果としてトラブルに巻き込まれるリスクも高かった。実際に巻き込まれましたし。そこで2回目以降は、地元の地方会場に変更しました。教室内が20〜40人程度。騒音も匂いも、そもそも発生する確率が下がりました(実際には後ろの人の騒音に巻き込まれたわけですが、、、、これは結果論なので仕方ないです)。
「どの会場で受けるか」を事前に検討すること。これも、柱1の「準備」の一部として捉えておいてください。
まとめ
ここまでお伝えしてきた3つの柱を、最後にもう一度整理しておきます。
- 柱1(モノの準備):想定できるイレギュラーを事前に潰し、気がかりをゼロにする
- 柱2(自身の調整):食事・体・心の3軸でコンディションを整え、脳のリソースを最大化する
- 柱3(周囲の対策):外部の妨害要因を物理的に遮断し、脳のリソースを守る
すべてに共通しているのは、「脳のリソース」という有限資源を、本試験そのものだけに集中させるという発想です。
本試験対策は「コスパ」が良い
最後に、少しだけ私自身の話をさせてください。
私は大学受験と公認会計士試験、その両方で「本番の失敗」を経験しています。どちらもそれぞれ1年以上、遠回りをすることになりました。若いうちの1年は、けっして軽くありません。改めて、当時の自分の頑張りには敬意を払いたい気持ちがある一方で、機会損失が生じてしまったことも事実です。
だからこそ、いまこの記事を読んでくださっている方には、同じ後悔をしてほしくないのです。
試験は、多くの場合、年に一度しかありません。受験料も決して安くはない。それだけの時間とお金、そして人生の一部を懸けて臨む本番で、「隣の人の音が気になった」「持ち物を忘れた」「緊張で頭が真っ白になった」といった理由で力を出し切れないのは、本当に、本当にもったいないことです。
ここで紹介した対策はすべて、「コスパが高い」ものばかりです。勉強量を増やすわけでもなく、才能を磨くわけでもない。ただ「当日の自分を守る準備」をするだけで、これまで積み上げてきた努力が、正しく結果として現れるようになります。
全部を完璧にやる必要はありません。「これは使えそうだ」と感じたものを、一つでも取り入れてみてください。それだけで、本番の自分は確実に変わります。
あなたがこれまで重ねてきた努力が、本番でちゃんと報われることを、$$心から願っています。



